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たかが脂肪肝 されど脂肪肝

「今年の健診も脂肪肝って言われた~(^^;」

「毎年のことだし、症状ないから平気だよ」

健診時期に、よく耳にする会話です。

脂肪肝と聞くと、フォアグラをイメージする方も多いことでしょう。現在、日本人の3人に1人が脂肪肝といわれています。軽い病気と思われる方が多いかと思いますが、脂肪肝も立派な「病気」です。

近年では肝硬変や肝臓がんへと進行する可能性があり、さまざまな生活習慣病のリスクも高めることがわかってきました。健診での血液検査で肝機能異常、腹部超音波検査で脂肪肝を指摘され、お酒の飲みすぎや油ものの食べすぎを注意されている方も少なくないことでしょう。

脂肪肝の主な原因は「肥満」「アルコール」「糖尿病」で、実は日本人の脂肪肝の原因で多いのは、お酒の飲みすぎではなく、過食が原因と言われていて、代謝性脂肪肝疾患(MAFLD)と呼びます。MAFLDには、症状が軽く改善しやすい単純性と、重症タイプの代謝性脂肪肝炎(MASH)の2種類があります。MASHは放置すると2割程度は進行し、数年以内に肝硬変、肝細胞がんへと進行するケースがあり、早期に発見して、原因となる生活習慣や肥満を改善し、経過観察をすることが重要です。

血液検査で、AST、ALT、γ-GTPが30以上や、ASTよりもALTが高い場合、血小板が20万強以下の方は、脂肪肝や肝臓が固い可能性が高く、要注意です!

当院検査室では、「肝臓についた脂肪の量」や「肝臓の固さ」を測定できる最新鋭の超音波診断装置にて早期発見に努めています。

【執筆者】
検査科 浦田 健一